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 テレビ会議システムとの初めての出会いは、NTT在籍時の1992年頃で、当時はそれほど強い関心は持てませんでしたが、その後、1996年ごろから、マルチメディアビジネス開発部という部署に配属になったのが大きな転機となりました。

 その部署では、Phoenixという製品名のパソコン型ISDN用テレビ会議システムを扱うところでした。その担当になったときはテレビ会議システムについてはあまり知識(「テレビ会議、、あぁ、あれねぇ。」程度の知識)がなかったのですが、その製品のデモを初めて見たときに、テレビ会議システムが”出来ること”に感動し興味を強く持つようになりました。またそのころ、Phoenixがきっかけとなって、インターネットで注目されていたCuSeeMe(白黒ビデオチャット)サイトにもよくつないだりしていました。

 テレビ会議システムの魅力にひかれた。でも、まだまだ基本のキさえもよくわからない。もっと知りたいという気持ちが芽生え、わざわざ海外まで連絡し資料を送ってもらったり、あるいは、情報収集をインターネットで行ったり個人的にやっていました。そのうち、テレビ会議ポータルサイトなるものはおもに北米しかなく、日本語での情報サイトがほとんどないことに気が付きました。

 そこで「では日本語で情報サイトを作ってみよう!」とふと思い立ち、早速、HTMLの勉強などをして「テレビ会議利用促進フォーラム」というWebサイトを立ち上げ、Webサイトと同じころに始めたメーリングリスト(dtc-forum)を通して、興味のある人たちとの情報交換を始めました。この点は私自身ロジカルに説明はできないのですが、なぜなのかは私にはわかりません。ですが、北米のテレビ会議ポータルサイトがヒントになったのは間違いないと思います。

 また時を同じくして、会社からもらったボーナスで、さきほどのパソコン型ISDNテレビ会議システム「Phoenix」(20万円弱)を個人的に購入し、会社からの帰宅後、会社のテレビ会議システムに接続したりしてまだ会社に残っている同僚とテレビ会議実験をしたりしたこともありました。購入したときは、さずがに周りから驚きの目でもって見られたのを覚えています(これは仕方がありません)。

      
        パソコン型ISDN用テレビ会議システム「Phoenix」

 しだいにテレビ会議に“はまっていく”中で、自腹を切って海外の遠隔会議専門の展示会の見学に行ったり、上長から兼業許可をいただいて欧米の専門誌へ執筆したりする機会もありました。遠隔会議システムに対する思いはどんどん深まっていきましたが、それは趣味の範囲であるとの割り切りは心の中でありました。

      
       会社員時代のころ自腹でMultimediaCom 99 Spring視察

 ところが、2001年のテレビ会議セミナー開催を米テレスパン社と企画し、その実現の見通しが立った時にその割り切りが覆りました。「これは個人的に会社を辞めてやるしかない。五体満足な体なのだからやってみるだけやってみればいい。難しければまた考えればいい。」と自分自身の遠隔会議システムで独立することへの思いがなぜか急速に固まりました。私はすでに結婚していましたので、当時の上司が驚いたのをよく覚えています。

 そして、2001年7月に会社を辞め今に至るわけです。

 このマルチメディアビジネス開発部でテレビ会議担当になったことと、「テレビ会議利用促進フォーラム」を個人的に立ち上げたことは、私の人生において大きな転換点になったのは間違いないと思います。以後、国内外の業界関係者やユーザの方々と広く知りあうことができました。おそらく、私がテレビ会議に興味を持たなかったら、永遠に会うことはなかった人たちだったのだろうと思います。また、このように独立して事業を立ち上げることにはならなかったでしょう。そう考えると、テレビ会議によって得られた多くの人とのネットワーキングに感謝せずにはいられません。

 本来であれば趣味の世界で続けていくつもりだったのが、このような展開になるとは思ってもいませんでしたが、これもまた運命かもしれないと思っております。儲けるためにやっているというよりは、遠隔会議システムを探究していくために、事業をやっているというのが私の気持ちです。

 独立したことが私自身の人生にとってこれが正しい選択だったのかはわかりません。この十数年(2015年2月現在)山あり谷ありの日々でした。しかし、今はなぜかさわやかな気分です。これからも平坦な道ではないと思いますが、一歩一歩続けていきたいと思っています。



  CNAレポート・ジャパンでは、定期レポート(15日・月末発行)、dtc-forum、twitter、facebookを通して、業界関連のニュースなどの情報を継続的に発信していくことで遠隔会議システムの価値を世の中に伝えていくことが目的です。

遠隔会議システムの価値を世の中に伝えていくためには、関連する情報(公の情報)をできる限り収集し、定期的にそして継続的に発信していくことがとても重要です。その際に、私は、「遠隔会議の本質は何か」「遠隔会議の可能性とは何か」「遠隔会議をいかに伝えていくか」を軸に、使う人達にとってどのようなメリットがあるのかを伝えるだけでなく、遠隔会議システム自体の面白さも伝えていくことを常に考えています。

それは何もおもしろ可笑しくというわけではなく、人間が純粋に感じる面白さを伝えていくことを意味しています。人間は理屈で動くよりも感情で動く生き物だからです。純粋なレベルで面白さを発見するからこそ、人は遠隔会議システムに興味を持ち、遠隔会議システムを使い続け、メリットや効果を感じると考えています。

遠隔会議システムの面白さがわかるためには、あるがままに見てみる、感じてみる、思ってみる、考えてみることが大切です。そうすると遠隔会議システムというのは、一生かけても探究できないくらいの、奥行きと深さがあると感じることができます。 また、遠隔会議システムは、人と人とのつながりを遠くの人とも大切にしたいという人間の根源的な想いに原点があるとわかります。 人間のコミュニケーションに密接に関係しているのです。

人間のコミュニケーションは、ビジネスも含めた人間の全ての活動の土台です。コミュニケーションなければ、人と人とのつながりもできないし、ビジネスも成り立たない、組織もなりたたない、効率化や生産性を上げようにも、問題解決をしようにも対応できません。人間の人間たる所以がこのコミュニケーションにあるのでしょう。全ての人間活動の原点がこのコミュニケーションにあります。たかがコミュニケーション、されどコミュニケーション。そこに遠隔会議システムの大きな役割があります。

CNAレポート・ジャパンの活動は個人が行っているためとても小さいものですが、そういったことを世の中に伝えていきたいと考えています。


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